恋愛小説「初恋」その2

恋愛小説、「初恋」についてお話している続きです。
ツルゲーネフが書いたこの作品の舞台は、1833年。
当時16歳だった主人公は、モスクワ郊外にある別荘に行き、夏の間はそこで過ごしていました。
1833年と言えば、日本ですと、江戸時代の終わりくらいですね。
青年は、隣の別荘にやってきた、公爵家の娘さんに一目ぼれします。
そのお嬢さんは、20歳を超えていました。
そして、彼女は主人公を翻弄させることになります。
主人公の青年はすっかり彼女の虜になってしまいました。
ひと夏の恋など、恋愛小説には良く見かける展開ですが、ツルゲーネフの「初恋」はちょっと違います。
青年とお嬢さんは恋に落ちた訳ではなく、青年が一方的に夢中なのです。
お嬢さんは今で言う、「小悪魔」であり、彼の気持ちを弄びます。
まあ、その小悪魔ぶりはすごいもので、いろいろなエピソードがありますが、この辺が恋愛小説なのでしょうけどね。
彼女の女王様ぶり、彼の奴隷ぶりで、一番驚いたエピソードは、高い塀から飛び降りてみなさい、と言った時です。
言ってみれば、「私を愛しているなら、この高いところから飛び降りてみなさいよ!」のようなニュアンスです。
愛を試すことは誰でもあるだろうけど、こんなにストレートに、ましてや暴力的に愛を試す女性って一体?
そう思ってしまいました。
小悪魔である隣のお嬢さんは、青年の気持ちを弄び続けます。
そのうちに「私のために死んで!」なんて言い出すのではないかとドキドキしました。
彼女を愛していた青年は、言われるがまま、飛び降りました。

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