恋愛小説「赤と黒」その5

「赤と黒」は、ジュリアンが死刑になることで、悲劇として終わります。
おわかりのように、野心を持った青年が成功し、堕落する様子が、この恋愛小説には描かれています。
また、これはフランスの七月革命が来る前あたりが、作品の舞台となっていました。
ジュリアンも革命を恐れていますから、時代背景によっても翻弄されてしまった青年でしょうね。
「赤と黒」は、この副題が「1830年代史」となっています。
フランスを当時、支配していた「ブルボン朝復古王政」により、抑圧された世の中であったこと、また、これによって復活した昔ながらの支配階層への、批判を込めた作品だと言われています。
スタンダールがこれを書いていた途中である、1830年に七月革命が起きました。
作者がこの恋愛小説の中で批判していたものは、この時に打破されました。
このように、この恋愛小説の舞台となるのは、王政復古の時代、ジュリアンが憧れていた聖職者や、貴族は腐敗していた時代でもありました。
そして、「赤と黒」は、本当の事件を元にして書かれた恋愛小説と言われています。
また、レナール夫人は作者であるスタンダールの実母が元になっているそうです。
題名である「赤」と「黒」と言う、二色の色ですが、この題名を見ると、どういう意味か疑問に思う人も多いようです。
では、この二色には、どのような由来があるのでしょうか?
これは軍人の服の色である、「赤」と、聖職者の服の色である「黒」を表しています。

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