恋愛小説「赤と黒」その6

そして、赤と黒、これは、カジノなどで見るルーレットの色でもあると言われています。
ジュリアンのギャンブル的な人生を例えていると言うことです。
ですが、肝心の作者自身は題名の由来については、話していないそうですから、どれも読んだ側が勝手に考えた由来なのでしょうね。
この恋愛小説はジュリアンの心理状態が良くわかります。
人々が恋愛小説にはまるのは、きっと自分が実際に体験していないのに、あたかも、その恋を一緒に体験しているような気持ちになるからでしょう。
共感しやすいことが、一番の秘訣なのだと思います。
そうかと言って、ドキドキするような恋愛小説ではないので、どちらか言うと歴史的要素も強いのではないかと思います。
野心をかなえるために、周囲を利用して出世しようとするジュリアン。
彼は冷酷な人かもしれませんが、ひとたび、恋愛のこととなると、レナード婦人を思い、悶え悲しむ様子が伝わってきます。
それは作者の文章力、表現力の賜物ではないでしょうか。
主人公のジュリアンだけでもなく、貴族の令嬢であるマチルドの気持ちさえ、読む人に理解させてしまうほど、素晴らしい表現力です。
愛に生きて、愛に殺される、こうした悲劇の恋愛諸説が「赤と黒」なのではないかと思います。
ちなみに、「赤と黒」は映画にもなりましたし、舞台などでも見られます。
その映画を見ましたが、結構、良かったですよ。
本が苦手な方は映画でも良いでしょう。
フランスの素晴らしい古典文学を是非、お楽しみください。

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